クリニック・医療の社内の情報共有で押さえること
常勤・非常勤が入り交じる勤務体系
院長以外の医師が非常勤で週に数日だけ出勤したり、看護師や医療事務がパート勤務で時間帯によって顔を合わせない日が多いクリニックでは、全員参加の朝礼が成立しにくくなります。出勤していない日に決まった連絡事項が、その人にだけ伝わらないまま診療が始まってしまうことが起こります。
口頭・LINE・掲示板の三重運用
休診日の変更や物品の取り扱い窓口の連絡を、受付での口頭、看護師が個人で作ったLINEグループ、休憩室の掲示の三か所でそれぞれ発信していると、どこかで止まった情報が全体に届きません。後から入ったスタッフは過去の掲示を見返すこともできず、聞いた人から聞いていない人へ伝わる伝言ゲームになりがちです。
個人LINEに患者情報が紛れ込む不安
緊急連絡の手早さから個人のLINEグループで院内連絡を済ませる運用が広がっていますが、申し送りのつもりで患者の様子や検査結果に触れた文面が混ざることもあります。私物の端末に業務連絡と患者に関わる話題が同じトーク画面に残る状態は、誰が見ているか分からない不安につながります。
休診・診療時間変更の伝達漏れ
学会出張や研修による臨時休診、インフルエンザ流行期の受付時間変更など、クリニックでは診療予定が短い周期で動きます。院長が決めた変更が受付や看護師全員に行き渡る前に患者対応が始まってしまうと、現場で説明に窮する場面が生まれます。
社内の情報共有のシステムに要る機能
- 役職・勤務形態(常勤医師、非常勤医師、看護師、受付事務)ごとに通知先を分けられる
- 休診・診療時間変更などの連絡に既読・未読が分かる
- 非常勤スタッフが出勤した日にまとめて未読連絡を確認できる
- 院内の掲示物(休診案内、感染症対策の通知)をそのまま電子化して共有できる
- 本院・分院がある場合に拠点ごと・全体宛てを分けて連絡できる
- 添付ファイル(厚生局や自治体からの通知文書)を共有できる
- スマートフォンから院内Wi-Fi外でも確認できる
- 患者の個人情報を含む内容を書き込まない運用ルールを前提にした権限設定
どこを何で持つか
業界の専用ソフト・既存サービスに任せたほうがよい部分
電子カルテとレセプトコンピューターは、診療報酬の算定や保険請求という制度対応そのものを担う本体部分です。社内の連絡をこの画面上で済ませようとせず、情報共有の仕組みは別に用意して、電子カルテ・レセコンはこれまで使っているものをそのまま使い続けるのが安全です。
オープンソースや買い切りのシステムで持てる部分
日々の連絡・掲示・ファイル共有は、院内のサーバーやクリニック専用のパソコンに置くグループウェアで十分に対応できます。チャット形式の既読確認や、休診案内のような掲示物を電子化して蓄積する用途であれば、オンプレミスの軽量なグループウェアや、院内でのみ使うチャットツールを選ぶ方法があります。
紙・Excelのままでよい部分
スタッフが数名程度の小さな診療所であれば、休憩室のホワイトボードや連絡ノートのやり取りで足りている場合もあります。全員が同じ日に出勤する日が多い、非常勤職員がいないといった体制なら、無理に電子化せず今の運用を続けて構いません。
すぐ導入できるオンプレミス製品(Kurage App Store)
当社が販売している社内の情報共有向けのオンプレミスの商品です。月額はかかりません。デモを触ってから判断できます。
社内の情報共有に使えるオープンソース
カタログ2,922件から、社内の情報共有に当てはまるものを実測値(規模・日本語対応・デモの有無)で並べています。ライセンスの範囲で無料で使えます。
| 名前 | できること | ライセンス | 日本語 | デモ・購入 |
|---|---|---|---|---|
| Kurage CalDAV | フレームワークを使わない1ファイルのCalDAVサーバーです。スマホの標準カレンダーと同期できます。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| Kurage Groupware (kvgwc) | 共有レンタルサーバーでも動く、MITライセンスの軽量な社内グループウェア基盤です。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| excalidraw | 手書き風の図面を作成できる仮想ホワイトボードです。 | MIT | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| Rocket.Chat | ミッションクリティカルな業務に対応するセキュアなコミュニケーションプラットフォームです。 | MIT(一部は別ライセンス) | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| Mattermost | ソフトウェア開発ライフサイクル全体を支える安全なコラボレーションプラットフォームです。 | Apache-2.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| Nextcloud | データの安全な保管と共有を実現するセルフホスト型のクラウドストレージです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルあり | — |
導入の進め方
- 休診・診療時間の変更、物品連絡、シフト調整など、現在院内をどの手段(口頭・LINE・掲示)で流れているかを書き出す
- 非常勤医師やパート職員の出勤サイクルに合わせて、出勤時にまとめて確認できる仕組みが必要かを確認する
- 電子カルテ・レセコンとは別のシステムとして情報共有の仕組みを選び、まずは休診案内など影響の少ない連絡から移す
- 個人LINEグループを急に禁止せず、院内連絡は新しい仕組みに一本化することをスタッフ会議で周知する
- 繁忙期(インフルエンザ流行期など)前に運用を固め、緊急連絡のルールを決めておく
クリニック・医療の社内の情報共有、何から手を付けるか一緒に決めます
初日のヒアリングと提案は無料です。いまのやり方(紙・Excel・使用中のサービス)を見せていただければ、残すもの・置き換えるものを仕分けしてお返しします。
無料で相談する OSSカスタマイズ(110,000円〜) 動くデモを先に見るよくあるご質問
看護師同士のLINEグループをやめさせるのは難しいのですが
一斉に禁止するよりも、院内の連絡はどこを見ればよいかを一本化し、個人のLINEは私的なやり取りに留めてもらう形が現実的です。業務連絡が新しい仕組みに集まれば、自然とLINEでの業務連絡は減っていきます。
非常勤の医師にも使ってもらえますか
出勤日が限られる非常勤医師には、出勤したときに未読の連絡をまとめて確認できる形が向いています。常勤スタッフと同じ画面を見てもらえば、出勤していない間の連絡が抜け落ちることを防げます。
電子カルテと連携させる必要はありますか
電子カルテとレセコンは制度対応のための本体なので、情報共有の仕組みと直接つなぐ必要はありません。休診案内やスタッフ間の連絡事項など、カルテに記録しない内容を別に共有する仕組みと考えてください。
クリニック・医療の他の業務
他の業種で社内の情報共有を見る: 介護事業所 保育園・幼稚園 美容室・サロン 飲食店 宿泊・ホテル・旅館 建設・工務店 不動産会社 塾・スクール
記載のサービス名・製品名は各社の商標または登録商標です。本ページは当社が独自にまとめた情報であり、各提供元が監修するものではありません。