士業の問い合わせ対応で押さえること
担当者個人の受信箱に埋もれる問い合わせ
顧問先からの質問が担当税理士や社労士個人のメールアドレス宛てに届くと、その人が外出中や休暇中の間は誰も気づけません。本人が見落としたまま期限が過ぎてしまうこともあり、事務所として把握できる場所に問い合わせが残らないことが根本の問題です。
資格者と事務職員が同じ顧問先を分担する体制
一つの顧問先に対して税理士本人、担当事務員、別の有資格者が別々に関わることが多く、同じ問い合わせに気づいた複数人がそれぞれ返信してしまう二重対応が起きます。誰が最後に対応したかが見えないまま、顧問先に同じ内容を二度説明する形になります。
書類添付を伴う問い合わせの扱い
決算書の確認依頼や就業規則の改定相談など、問い合わせには守秘性の高い書類が添付されることが多くあります。個人のメールソフトに保存されたままだと、退職時の引き継ぎや後からの確認がしづらく、どの版が最新かも分かりにくくなります。
繁忙期に問い合わせが一斉に集中する
確定申告期や労働保険の年度更新、許認可の申請時期には、同じような質問が多数の顧問先から短期間に集まります。この時期だけ臨時の職員が対応に加わることもあり、誰がどこまで答えたかを記録していないと同じ説明を繰り返すことになります。
問い合わせ対応のシステムに要る機能
- 問い合わせを一覧にして未対応・対応中・完了の状態を管理できる
- 顧問先ごとに過去の問い合わせ履歴をまとめて参照できる
- 担当者を割り当て、休暇や退職時に引き継ぎ先を切り替えられる
- 対応中の担当者が分かる表示で二重返信を防げる
- メールに添付された書類をそのまま問い合わせに紐づけて保管できる
- よくある質問への回答をテンプレートとして蓄積し再利用できる
- 守秘性の高いやり取りを外部クラウドに出さず自前サーバーに置ける
- 在宅勤務の職員も事務所の職員と同じ画面で対応状況を共有できる
どこを何で持つか
専用ソフトに任せたほうがよい部分
確定申告書の作成や給与計算、許認可申請の書式作成そのものは、税理士・社労士・行政書士向けの専用ソフトに任せるのが確実です。問い合わせ対応の仕組みはそれらとは別に用意し、専用ソフトでの作業結果を顧問先に伝える窓口として使う形が無理がありません。
オープンソースや買い切りのシステムで持てる部分
問い合わせの受付、担当者への割り当て、対応状況の管理、添付書類の保管は、自前で持っても専用知識がさほど要らない部分です。守秘性の高い書類を外部クラウドに置きたくない事務所であれば、自前サーバーに設置できるこうしたシステムが向いています。
紙・Excelのままでよい部分
ごく少人数の事務所で、顧問先の数が限られている場合は、問い合わせ内容を簡単なExcel表に書き留めておく運用でも大きな支障は出ません。事務所の規模や顧問先数が増え、担当者間での抜け漏れが気になり始めた段階で仕組み化を考えれば十分です。
すぐ導入できるオンプレミス製品(Kurage App Store)
当社が販売している問い合わせ対応向けのオンプレミスの商品です。月額はかかりません。デモを触ってから判断できます。
問い合わせ対応に使えるオープンソース
カタログ2,922件から、問い合わせ対応に当てはまるものを実測値(規模・日本語対応・デモの有無)で並べています。ライセンスの範囲で無料で使えます。
| 名前 | できること | ライセンス | 日本語 | デモ・購入 |
|---|---|---|---|---|
| Frappe Helpdesk | 問い合わせ、担当者、SLA、ナレッジを管理できるオープンソースのカスタマーサポート基盤です。 | AGPL-3.0 | 日本語翻訳あり。日本語検索修正を本家へ提出済み。 | — |
| Kurage Light ChatBot | 自社の知識を読ませてFAQ・AI接客・社内向けの質問対応に使える1ファイルPHPのチャットボットです。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| GLPI | IT資産管理およびサービスデスクのための統合管理ソフトウェアです。 | GPL-3.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| libredesk | チャットやメールを統合管理できるセルフホスト型のカスタマーサポートデスクです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| faveo-helpdesk | Laravelフレームワークで構築されたオープンソースのチケット管理システムです。 | OSL-3.0 | 日本語ファイルあり | — |
| iTop | Webベースで動作するシンプルなCMDBおよびITサービスマネジメントツールです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルあり | — |
導入の進め方
- 電話・メール・チャットのどの経路で問い合わせが来ているかを事務所内で洗い出す
- 確定申告期や年度更新期など繁忙期を想定し、担当割り当てと引き継ぎのルールを決める
- まず一部の顧問先・一人の担当者から試験的に運用を始める
- 扱う書類の守秘性を確認し、自前サーバーに置くか既存の環境と組み合わせるかを決める
- 事務所全体に展開し、休暇・退職時の引き継ぎ手順を資格者・事務職員全員に周知する
士業の問い合わせ対応、何から手を付けるか一緒に決めます
初日のヒアリングと提案は無料です。いまのやり方(紙・Excel・使用中のサービス)を見せていただければ、残すもの・置き換えるものを仕分けしてお返しします。
無料で相談する OSSカスタマイズ(110,000円〜) 動くデモを先に見るよくあるご質問
顧問先によって担当者の対応レベルがまちまちなのですが、揉めずに統一できますか
回答テンプレートをあらかじめ用意しておくと、担当者ごとの説明の粒度がそろいやすくなります。急に全員の対応を変えるのではなく、よくある質問から順にテンプレート化していくと無理がありません。
顧問先からの電話での問い合わせはどう扱えばよいですか
電話の内容も簡単なメモとしてシステムに記録しておくと、後で同じ顧問先からメールが来た際に経緯を確認できます。すべてを詳細に記録する必要はなく、要点だけで十分です。
書類が添付された問い合わせを自前サーバーに置くのは本当に安全ですか
自前サーバーに置くこと自体が守秘性を解決するわけではなく、アクセス権の管理や退職時のアカウント停止など運用面の管理が必要です。導入時にこうした運用ルールも併せて決めておくことをお勧めします。
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