士業の勤怠管理で押さえること
締め日前の集計作業
タイムカードの打刻と紙のシフト表を照らし合わせて、月末や半期の締め日に勤務時間をまとめる作業は、確定申告や年末調整の時期と重なりやすく、事務所スタッフの残業集計が後回しになりがちです。打刻漏れや書き忘れがあると、本人への確認や修正にさらに手間がかかります。
シフト表と勤務実態のズレ
パートや時短勤務のスタッフが多い事務所では、紙のシフト表に書かれた予定と実際の出退勤時刻が食い違うことがよくあります。急な早退や休憩の変更をその場で紙に書き直さないまま集計日を迎えると、給与計算の前にもう一度聞き取りをする羽目になります。
顧問先情報を扱う事務所ゆえの慎重さ
顧問先の決算書や個人情報を日常的に扱う士業事務所では、勤怠データのような社内情報であっても、外部のクラウドサービスに置くことに慎重な先生や事務局が少なくありません。勤怠管理だけを切り出して、自前のサーバーやパソコンの中で完結させたいという相談をよく伺います。
資格者とスタッフで異なる働き方
税理士や社労士、行政書士本人は顧問先への訪問や外出が多く、事務所に残るスタッフは比較的定時に近い勤務が中心です。繁忙期には事務局の残業が増える一方、先生本人の勤務時間は現場で把握しづらく、同じ打刻方法で一律に管理しようとすると実態に合わないことがあります。
勤怠管理のシステムに要る機能
- 顔認証や指紋認証での打刻でタイムカードの押し忘れを防ぐ
- 1分単位など丸めない勤務時間の記録
- 紙のシフト表の予定と実際の出退勤実績の突合
- 確定申告・年末調整など繁忙期の残業時間の自動集計
- 外部クラウドを経由しない自前サーバー・端末での運用
- 既存の給与ソフトへ渡すためのCSV形式でのデータ出力
- スタッフごとの有給休暇・振休の残日数管理
- 税理士・社労士本人など外出が多い働き方に合わせた打刻方法の選択
どこを何で持つか
業界の専用ソフト・既存サービスに任せたほうがよい部分
勤怠データをもとにした給与計算、年末調整の処理、社会保険の算定基礎届や労働保険の年度更新といった申告書類の作成は、すでに実務で使われている給与・労務ソフトに任せたほうが確実です。勤怠管理システムは、そこに渡すためのもとデータを正確に作ることに役割を絞るのが向いています。
オープンソースや買い切りのシステムで持てる部分
顔認証などによる打刻の記録、紙のシフト表の電子化、締め日ごとの勤務時間の集計と保存は、自前のサーバーや端末に置くシステムで十分に担えます。顧問先情報とは別の場所で、事務所内のスタッフの勤怠だけを扱う範囲であれば、外部に預けずに運用する形も選びやすくなります。
紙・Excelのままでよい部分
急なシフト変更の口頭連絡や、休暇希望を事前に伝えるための簡単なメモ書きは、これまでの紙やExcelのやり方を変えずに続けて構いません。日々の細かい調整まで無理にシステムに取り込むと、却って手順が増えてしまいます。
すぐ導入できるオンプレミス製品(Kurage App Store)
当社が販売している勤怠管理向けのオンプレミスの商品です。月額はかかりません。デモを触ってから判断できます。
勤怠管理に使えるオープンソース
カタログ2,922件から、勤怠管理に当てはまるものを実測値(規模・日本語対応・デモの有無)で並べています。ライセンスの範囲で無料で使えます。
| 名前 | できること | ライセンス | 日本語 | デモ・購入 |
|---|---|---|---|---|
| Kurage HR Post | 人ではなく職に記録を紐づけて、業務の属人化を止める職務・目標・引継ぎ管理システムです。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| Kurage Kintai | タブレット1台を顔認証タイムレコーダーにする、丸めない台帳の勤怠システムです。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| super-productivity | タイムボックス機能と時間追跡を備えた高度なToDoリストアプリです。 | MIT | 日本語ファイルあり | — |
| Frappe HR | 採用から勤怠・休暇・評価・給与まで13モジュールを備えた、オープンソースの統合人事(HR)システムです。 | GPL-3.0 | 多言語対応。日本語翻訳は部分的(給与は国別設定が必要)。 | — |
| OrangeHRM | 企業に必要な機能を網羅した包括的な人事管理システムです。 | GPL-3.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| time-to-leave | 勤務時間を記録し、退社時間を通知する勤怠管理アプリです。 | GPL-3.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
導入の進め方
- 今の締め日の集計にどれだけ時間がかかっているか、現状のやり方を事務局で振り返る
- 確定申告や年末調整など繁忙期を避けた時期に、打刻方法の切り替えを計画する
- 事務所スタッフの一部で試験運用し、シフト表との突合がうまくいくか確認する
- 税理士・社労士本人など外出が多い立場の打刻方法を、スタッフと分けて決める
- 給与ソフトへのデータの渡し方を確認したうえで、事務所全体の本番運用に移す
士業の勤怠管理、何から手を付けるか一緒に決めます
初日のヒアリングと提案は無料です。いまのやり方(紙・Excel・使用中のサービス)を見せていただければ、残すもの・置き換えるものを仕分けしてお返しします。
無料で相談する OSSカスタマイズ(110,000円〜) 動くデモを先に見るよくあるご質問
顧問先の情報と勤怠データを同じシステムに置いても大丈夫でしょうか。
勤怠管理は顧問先の書類とは別の仕組みとして扱うのが基本です。スタッフの出退勤記録だけを対象にしたシステムであれば、顧問先の決算書や個人情報とは別の場所で管理でき、守秘性の面でも分けて考えやすくなります。
クラウドを使わずに、事務所の中だけで勤怠を管理することはできますか。
自前のサーバーやパソコンに打刻データを置く構成であれば、インターネット経由の外部クラウドを使わずに運用できます。顧問先情報を外に出したくない事務所から、こうした自前構成についての相談をよく伺います。
今使っている給与ソフトと、勤怠管理システムは連携できますか。
多くの場合、勤怠システムから集計結果をCSV形式で書き出し、給与ソフト側で読み込む形で連携します。給与計算そのものは今お使いのソフトに任せ、勤怠システムはもとデータを整える役割に絞るとスムーズです。
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