印刷会社の顧客管理で押さえること
過去案件の仕様が担当者の記憶頼み
用紙の厚み、特殊インキ、折り加工、部数の増減など、同じ得意先からの再版依頼でも前回の仕様をどこに書いてあったか探すところから始まります。見積書と現物サンプルを担当者が個人で保管していると、再版のたびに確認の手間と時間がかかります。
校正のやり直し履歴が残らない
色校正やデータ修正の回数、どの指摘で何を直したかという経緯は、メールやFAXのやり取りに埋もれがちです。次に似た案件が来たときに、その得意先がどこまで神経質に見るかの判断材料が残っていません。
代理店経由と直接取引で窓口が違う
広告代理店やデザイン事務所を通す案件と、得意先と直接やり取りする案件では、連絡先や確認を取る相手が異なります。誰が最終的な版下OKを出すのかが顧客台帳に記録されていないと、校正の送り先を間違えることがあります。
支払い条件や掛け売りの管理が顧客ごとに違う
得意先ごとに締め日や支払いサイトが異なり、長年の付き合いで決まった条件を事務の担当者だけが把握していることがあります。請求の際にその条件を確認し直す手間が発生しがちです。
顧客管理のシステムに要る機能
- 得意先ごとの過去案件一覧(用紙・色数・加工・部数の記録)
- 見積から校正、納品までのやり取り履歴の蓄積
- 色校正の指摘内容とOKをもらった版の記録
- 代理店経由か直接取引かの区分と窓口担当者の管理
- 得意先ごとの支払い条件・締め日のメモ
- 名刺・チラシなど定期発注品の再版用仕様の保存
- 取引先(代理店・得意先)と連絡先の紐づけ
- 担当者が変わった際に引き継ぐための案件メモの共有
どこを何で持つか
業界の専用ソフト・既存サービスに任せたほうがよい部分
見積計算や面付け、色管理など印刷工程そのものに関わる機能は、印刷業界向けの専用ソフトやRIP・DTP関連のシステムに任せるのが合理的です。顧客管理はそれらと連携しつつ、別の台帳として持つ形が現実的です。
オープンソースや買い切りのシステムで持てる部分
得意先の基本情報、過去案件の仕様メモ、校正のやり取り履歴、支払い条件といった顧客管理の中心部分は、自社で持つ台帳として管理しやすい範囲です。日報や商談のやり取りからAIが下書きを作る仕組みを使えば、担当者が入力に時間を取られずに記録を残せます。
紙・Excelのままでよい部分
色校正の現物サンプルや版下の実物は、保管場所と現物の照合がそのまま続けられる範囲です。台帳側には「サンプルは誰が保管しているか」だけ記録しておけば十分です。
すぐ導入できるオンプレミス製品(Kurage App Store)
当社が販売している顧客管理向けのオンプレミスの商品です。月額はかかりません。デモを触ってから判断できます。
顧客管理に使えるオープンソース
カタログ2,922件から、顧客管理に当てはまるものを実測値(規模・日本語対応・デモの有無)で並べています。ライセンスの範囲で無料で使えます。
| 名前 | できること | ライセンス | 日本語 | デモ・購入 |
|---|---|---|---|---|
| EspoCRM | EspoCRMを日本語で使うための案内。顧客、商談、活動、メール、ワークフローを自社サーバーで管理できます。日本語UIは公式配布に収録。導入手順、ライセンス、項目追加のカスタマイズ相談まで。 | AGPL-3.0 | 公式配布に日本語UIを収録。 | 触れる |
| Krayin CRM | Krayin CRMを日本語で使うための案内。当社が2,066キーを日本語化して本家へ提出しました。Laravel製で顧客・リード・商談・活動を管理できます。導入手順、ライセンス、カスタマイズ相談まで。 | MIT | Kurageが2,066キーを日本語化し本家へ提出。 | 触れる |
| Kurage AI Meishi Analysis | スマホで名刺を撮るとAIが12項目を読み取って下書きし、人が承認した分だけ台帳へ入る名刺管理システムです。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| Kurage CRM Agent | 日報を投げるとAIが顧客記録の下書きを作り、人が承認した分だけ台帳に入るCRMです。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| Kurage Deal Desk | 顧客のメールアドレスごとに、商談をAIに相談し、記録を残し、かんばんで状況を管理する案件管理・商談管理システムです。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| Twenty | AI向けに設計されたSalesforceのオープンソース代替CRMです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルあり | 触れる |
導入の進め方
- まず名刺やチラシなどリピートの多い得意先から、用紙・色数・加工の仕様を一件ずつ台帳に移します。
- 繁忙期を避け、落ち着いた時期に過去1〜2年分の見積書・色校正のやり取りを遡って拾い出します。
- 代理店経由の案件と直接取引の案件で窓口担当者が違う得意先を優先して整理し、連絡ミスが起きやすい箇所をつぶします。
- 日報や商談メールをそのまま流し込み、AIに下書きを作らせて担当者が確認・承認する運用に慣れていきます。
- 支払い条件や締め日など事務担当だけが知っている情報も台帳に加え、請求時に確認し直す手間を減らします。
印刷会社の顧客管理、何から手を付けるか一緒に決めます
初日のヒアリングと提案は無料です。いまのやり方(紙・Excel・使用中のサービス)を見せていただければ、残すもの・置き換えるものを仕分けしてお返しします。
無料で相談する OSSカスタマイズ(110,000円〜) 動くデモを先に見るよくあるご質問
版下データそのものも顧客管理システムに入れるべきですか。
データ本体は版下・入稿データの保管場所に置いたままで構いません。顧客管理側には、どの案件でどの仕様を使ったか、データの保管場所がどこかという記録だけ残せば十分です。
代理店経由の案件は得意先として登録すべきですか、代理店として登録すべきですか。
両方を別々に登録し、どの代理店がどの得意先の案件を取り次いでいるかを紐づけておくと、校正の送り先や請求先を間違えにくくなります。
担当者が長年同じ得意先を見ている場合も記録は必要ですか。
その担当者が休んだり異動したりしたときに他の人が対応できるかどうかが分かれ道になります。好みの用紙や色校正の厳しさなど、暗黙知になっている部分ほど先に記録しておく価値があります。
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