この業種の事務で時間を取られている所
収穫期から出荷期にかけて、作業記録の集計、直販先への請求書作成、季節雇用者の勤怠確認が一気に重なります。圃場ごとの作業日報を手書きやメモで残していると、後から生産履歴をまとめ直す作業に時間がかかります。ふるさと納税や通販、道の駅、JA出荷、法人向け卸など、販路ごとに請求や代金回収のやり方が違うことも、事務の手間を増やしている一因です。
業界の専用ソフトが担う所と、その外側に残る事務
アグリノートやファームノートのような営農管理ソフトは、圃場地図、作業記録、農薬・肥料の使用履歴の管理を得意としています。一方で、直販サイトの受注管理、顧客ごとの請求書発行や代金回収、六次化で加工した商品の在庫・衛生管理記録は営農管理ソフトの範囲外として別の手段で運用されることが多く、生産側と販売側の情報がつながりにくい事務が残ります。
制度・決まりで気をつける所
六次産業化に取り組む場合は、六次産業化・地域資源活用促進法に基づく事業計画の認定に関わる書類や、食品表示法に沿った加工品のラベル表示を整える必要があります。加工・販売の規模によってはHACCPの考え方に沿った衛生管理記録も求められます。GAP(農業生産工程管理)の認証を取る場合は、農薬や肥料の使用記録を継続して残す仕組みが欠かせません。
どの業務から手を付けるとよいか
まず分断が大きい、直販の受注・請求と現場の作業記録の電子化から始めるのがおすすめです。販路ごとに違う請求のやり方を一つの仕組みでまとめておくと、六次化で商品が増えても集金の手間が増えにくくなります。作業記録を電子化しておけば、GAPや六次化の認定で必要になる記録の提出にも対応しやすくなります。
農業法人の業務から選ぶ
よくあるご質問
営農管理ソフトを導入すれば事務は十分ですか?
営農管理ソフトは圃場の作業記録や農薬・肥料の使用履歴の管理には強みがありますが、直販の顧客管理や請求書発行、六次化商品の販売管理までは対応していないことが多いです。生産側の記録と販売側の事務をどうつなぐかは、別に整えておく必要があります。
季節雇用者やパートの勤怠はどう管理すればよいですか?
収穫期だけ人数が増える現場では、紙の出勤簿では管理が追いつかなくなりがちです。勤怠管理の仕組みを別途整えておくと、繁忙期の人件費の集計や、翌年の人員計画を立てる際の見通しが立てやすくなります。
六次化で加工品を作る場合、事務面で特に注意することは?
食品表示法に沿ったラベル表示や、加工規模に応じた衛生管理記録の整備が必要になります。生産記録と加工・販売の記録がつながっていないと、原料の生産履歴を商品側でも説明できるようにしておく作業に手間がかかります。
記載のサービス名・製品名は各社の商標または登録商標です。