運送会社の電子契約で押さえること
新規荷主の契約締結が受注のスピードを左右する
運送会社は見積と交渉がまとまっても、基本契約や運送委託契約の締結に数日かかると着手が遅れてしまいます。郵送と押印の往復で1週間ほど余裕を見ておく、という運用がまだ多く残っています。契約が整わないと車両や乗務員の手配も動かせないため、締結の速さがそのまま受注のしやすさにつながります。
傭車先・協力会社との契約は毎年の更新が発生する
自社の車両だけでなく、傭車(下請け)の運送会社や個人事業主のドライバーと組んで運ぶ体制を取っている会社も多く、その契約は1年ごとの更新が一般的です。更新のたびに郵送して押印をもらう手間が積み重なり、担当者が多くの協力会社を抱えるほど、この往復作業が負担になります。
営業所・配送センターが複数拠点に分かれている
本社と地方の営業所、引越しの支店などが分かれている会社では、契約書に押印するためだけに本社へ郵送したり、逆に本社から各拠点へ原本を送ったりするやり取りが発生します。拠点が増えるほど原本の往復にかかる日数も増え、契約の締結状況を本社が把握しづらくなります。
引越しは見積から契約までの速さが選ばれる理由になる
引越しの依頼は複数社に見積を取って比較されることが多く、見積提示から契約締結までの時間が長いと他社に流れてしまいます。繁忙期は訪問見積の件数自体が多いため、契約書を出してから回収するまでの事務処理を短くできるかが、現場の忙しさに直結します。
電子契約のシステムに要る機能
- 運送委託契約・基本契約のテンプレートから契約書をすぐに作成できる
- 荷主ごとに契約書・運送約款の最新版をひも付けて管理できる
- 傭車先・協力会社ごとに契約更新の期日をリマインドできる
- 本社・各営業所からの契約締結状況を一覧で確認できる
- 出先からスマートフォンで署名依頼と確認ができる
- 締結済みの契約書をPDFで保存し、荷主名や案件名で検索できる
- 引越しの見積書と契約書をひも付けて管理できる
どこを何で持つか
業界の専用ソフト・既存サービスに任せたほうがよい部分
運行管理ソフトや点呼記録、日報など、車両と乗務員の管理に関わる仕組みは運送業界向けの専用システムに任せたままで構いません。これらは契約書とは別の枠組みで動いているため、電子契約の導入によって置き換える必要はありません。
オープンソースや買い切りのシステムで持てる部分
荷主との運送委託契約、傭車先との契約、引越しの契約書といった、署名をもらう文書そのものはオープンソースの電子署名システムで自社運用できます。荷主や協力会社の数が多い会社ほど、契約書のテンプレート化と署名依頼の一元管理が効果を出しやすい部分です。
紙・Excelのままでよい部分
一度きりのスポット輸送の依頼や、社内だけで確認すればよい簡単な覚書程度のものは、これまで通り紙やExcelで扱って問題ありません。すべての文書を電子契約に乗せる必要はなく、繰り返し発生し複数人の押印が絡む契約書から優先して電子化するのが現実的です。
電子契約に使えるオープンソース
カタログ2,922件から、電子契約に当てはまるものを実測値(規模・日本語対応・デモの有無)で並べています。ライセンスの範囲で無料で使えます。
| 名前 | できること | ライセンス | 日本語 | デモ・購入 |
|---|---|---|---|---|
| DocuSeal | PDFフォームの作成、入力依頼、電子署名をセルフホストできるオープンソース電子署名システムです。 | AGPL-3.0 | 署名フォームは日本語化可能。管理画面は導入時の確認が必要。 | — |
| Documenso | 電子署名による文書へのサインを管理できるオープンソースのアプリケーションです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| OpenSign | DocuSignの代替となるオープンソースの電子署名プラットフォームです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルなし | — |
| system-designer | システム構築のためのローコード開発プラットフォームです。 | Apache-2.0 | 日本語ファイルなし | — |
| GpgFrontend | GnuPGとRust製のバックエンドを切り替え可能な、モダンなOpenPGPツールです。 | GPL-3.0 | 日本語ファイルなし | — |
| jsignpdf | クロスプラットフォームで動作するPDF電子署名ツールです。 | LGPL-2.1 | 日本語ファイルなし | — |
導入の進め方
- まず件数の多い荷主との基本契約・運送委託契約から電子契約に切り替える
- 傭車先・協力会社との契約もテンプレート化し、更新のタイミングで電子契約に乗せていく
- 営業所ごとに契約締結を任せられる担当者を決め、本社への郵送を前提にした運用を見直す
- 引越しの繁忙期や年末の宅配ピークに入る前に、見積から契約までの流れを固めておく
- 車両リースや保険など、頻度が低く定型化しにくい契約は後回しにしてよい
運送会社の電子契約、何から手を付けるか一緒に決めます
初日のヒアリングと提案は無料です。いまのやり方(紙・Excel・使用中のサービス)を見せていただければ、残すもの・置き換えるものを仕分けしてお返しします。
無料で相談する OSSカスタマイズ(110,000円〜) 動くデモを先に見るよくあるご質問
荷主から紙の契約書を求められた場合はどうすればよいですか。
電子契約と紙の契約は併用できます。電子契約に対応していない荷主には従来どおり紙で対応し、対応できる荷主から徐々に電子契約に切り替えていけば十分です。
傭車先の高齢のドライバーや個人事業主でも使えますか。
届いたメールやSMSのリンクを開いて署名するだけの操作であれば、特別な準備なく使える方が多いです。不安な場合は最初の数件だけ事務所側で操作を手伝うと定着しやすくなります。
運送約款を改定したときはどう対応すればよいですか。
改定後の運送約款を契約書のテンプレートに反映し、次回の契約更新や新規契約から新しい版を使うようにします。荷主ごとにどの版で契約したか履歴が残るため、改定前後の確認もしやすくなります。
運送会社の他の業務
他の業種で電子契約を見る: 介護事業所 保育園・幼稚園 美容室・サロン 宿泊・ホテル・旅館 建設・工務店 クリニック・医療 不動産会社 塾・スクール
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