政治団体・後援会の勤怠管理で押さえること
複数の事務所をまとめる集計
地元の後援会事務所と、議会・国会の事務室など、活動の拠点が複数に分かれていることがあります。秘書やスタッフが日によって違う拠点に出向くため、タイムカードも拠点ごとに別の束になりがちです。締め日には、それぞれの事務所から記録を集めて、兼務している人の時間を人単位で合算する作業が発生します。
常勤・ボランティア・手伝いが混在する勤務形態
事務局の常勤スタッフのほか、後援会報の発送や会合の準備を手伝うボランティア、集会当日だけ入る手伝いの人など、関わり方がさまざまです。勤務時間の記録方法や扱いが人によって違うため、同じ台帳やシフト表の枠に収めようとすると、欄を手書きで追加したり、別の紙にメモを残したりする手間が生まれます。
発送日・集会前後に人の出入りが集中する
後援会報の発送作業や、集会・街頭演説の前後は、普段より多くの人が短期間だけ事務所に入ります。この時期はシフト表の貼り替えや追記が増え、誰がいつ何時間入ったかを後から見返しづらくなります。締め日にまとめて確認しようとすると、記憶や口頭確認に頼る場面も出てきます。
選挙運動員の勤務実態の記録
選挙期間中に入る選挙運動員については、公職選挙法上の報酬に関する規制があり、実際に働いた時間の記録が必要になります。ボランティアとしての活動と、報酬を伴う運動員としての活動が同じ現場で混在するため、どちらの立場で何時間動いたかを区別して残しておく必要があります。
勤怠管理のシステムに要る機能
- 顔認証・ICカードなどでタイムカードを置き換える打刻機能
- 複数事務所(地元・議会・国会など)の記録を1つの台帳に集める機能
- 常勤・ボランティア・手伝いなど勤務区分を分けて記録する機能
- シフト表を画面上で作成・共有する機能
- 選挙運動員の勤務時間を区別して記録する機能
- 発送作業・集会当日など単発の勤務を簡単に登録できる機能
- 締め日の勤務時間を自動で集計する機能
- 兼務者の勤務時間を人単位で合算する機能
どこを何で持つか
業界の専用ソフト・既存サービスに任せたほうがよい部分
後援会の会費・寄付の記録や、政治資金規正法に基づく収支報告の作成は、専用の会計・政治資金ソフトに任せるのが安全です。公職選挙法に関わる選挙運動の規制(運動員の報酬や連絡手段の制限など)についても、ツールで判断せず、選挙管理委員会や選挙を専門にする税理士・行政書士に確認するのが確実です。
オープンソースや買い切りのシステムで持てる部分
日々の出退勤の記録、つまり誰が何時何分に事務所に入り、何時に出たかという台帳は、自前のシステムで十分に持てます。顔認証の打刻や、シフト表の作成、複数拠点の記録を1つにまとめる仕組みは、法律の解釈が絡まないため、安価な仕組みに置き換えやすい部分です。
紙・Excelのままでよい部分
集会や発送作業など、不定期にしか発生しない単発の手伝いの予定調整は、紙のメモや口頭連絡のままでも大きな支障はありません。頻度が低く、人数も限られる調整であれば、システム化の手間に見合わない場合があります。
すぐ導入できるオンプレミス製品(Kurage App Store)
当社が販売している勤怠管理向けのオンプレミスの商品です。月額はかかりません。デモを触ってから判断できます。
勤怠管理に使えるオープンソース
カタログ2,922件から、勤怠管理に当てはまるものを実測値(規模・日本語対応・デモの有無)で並べています。ライセンスの範囲で無料で使えます。
| 名前 | できること | ライセンス | 日本語 | デモ・購入 |
|---|---|---|---|---|
| Kurage HR Post | 人ではなく職に記録を紐づけて、業務の属人化を止める職務・目標・引継ぎ管理システムです。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| Kurage Kintai | タブレット1台を顔認証タイムレコーダーにする、丸めない台帳の勤怠システムです。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| super-productivity | タイムボックス機能と時間追跡を備えた高度なToDoリストアプリです。 | MIT | 日本語ファイルあり | — |
| Frappe HR | 採用から勤怠・休暇・評価・給与まで13モジュールを備えた、オープンソースの統合人事(HR)システムです。 | GPL-3.0 | 多言語対応。日本語翻訳は部分的(給与は国別設定が必要)。 | — |
| OrangeHRM | 企業に必要な機能を網羅した包括的な人事管理システムです。 | GPL-3.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| time-to-leave | 勤務時間を記録し、退社時間を通知する勤怠管理アプリです。 | GPL-3.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
導入の進め方
- 今使っているタイムカード・シフト表の運用を書き出し、どの拠点・どの勤務形態(常勤・ボランティア・選挙運動員)が混在しているかを整理する。
- 常勤スタッフから打刻を置き換え、複数事務所の記録を1つの台帳に集める運用を試す。
- 後援会報の発送日や次の集会など、人が増えるタイミングに合わせて、ボランティア・手伝いの記録方法を試しながら広げる。
- 選挙が近づく時期は、選挙運動員の勤務時間を区別して記録できているかを事前に確認する。
- 締め日の集計が自動で出るようになった時点で、紙のタイムカード・シフト表を正式にやめる。
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ボランティアの勤務時間も記録する必要がありますか。
無償のボランティアであれば勤怠記録の法的な義務はありませんが、集会や発送作業に誰が何時間入ったかを後から確認できると、お礼や次回の依頼の調整がしやすくなります。常勤スタッフと同じ台帳で区分して残しておくと、締め日の確認も楽になります。
複数の事務所を1つのシステムでまとめられますか。
インターネット経由で記録を共有する仕組みであれば、地元の後援会事務所と議会・国会の事務室など、場所が離れていても1つの台帳にまとめられます。拠点ごとに機器を置き、記録だけを1か所に集める形が一般的です。
選挙期間中の運動員の記録はどう扱えばよいですか。
選挙運動員への報酬には公職選挙法上の規制があるため、勤務時間の記録は欠かせません。ただし報酬の計算や上限の判断そのものは、選挙を専門にする税理士・行政書士や選挙管理委員会に確認し、勤務時間の記録部分だけをシステムで担う形になります。
政治団体・後援会の他の業務
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