小売店・専門店の在庫・発注で押さえること
欠品と過剰在庫が同時に起きる理由
Excel台帳は入荷・出荷の都度、担当者が手入力して更新します。更新が遅れた時間帯に売れ行きの良い商品の在庫がすでにマイナスになっていることに気づかず欠品が続く一方、動きの悪い商品は「まだ残っているはず」という思い込みのまま追加発注され、棚や倉庫に積み上がっていきます。欠品に気づくのはお客様に聞かれたときだった、という声もよく伺います。
食品は賞味期限、アパレルはサイズ・カラーでSKUが膨らむ
食品を扱う店では賞味期限・消費期限ごとに在庫を区別しないと廃棄ロスが見えず、アパレルを扱う店では同じ商品でもサイズとカラーの組み合わせで管理する品目数が一気に増えます。Excelの行を手作業で増やし続けると、どの組み合わせがどれだけ残っているか追いきれなくなります。
棚卸のたびに台帳と現物がずれる
定期的な棚卸で数えた現物の数と、Excel台帳上の数字が一致しないことがよく起こります。原因を探ろうとしても、いつの入荷・出荷の記録が反映されていないのか、どの担当者がいつ更新したのか分からず、結局は現物の数で台帳を上書きして終わってしまいます。
仕入先ごとに発注方法がバラバラ
問屋によってはFAX発注、専用端末での発注、電話での口頭発注など方法が分かれており、同じ在庫データからどの形式でも発注書を作れるようにしておかないと、担当者が仕入先ごとに手作業で転記する手間がかかります。
在庫・発注のシステムに要る機能
- 品目ごとに発注点(最低在庫数)を設定し、下回ったら知らせる
- JANコード・バーコードで入荷・出荷を記録する
- 食品の賞味期限・消費期限を品目ごとに管理する
- アパレルのサイズ・カラー別にSKUを分けて在庫を数える
- 複数店舗間の在庫移動を記録する
- 仕入先ごとの発注書・発注履歴を残す
- 棚卸の実数とシステム上の数の差を一覧で確認する
- POSの販売データと連動して在庫を自動で減らす
どこを何で持つか
業界の専用ソフト・既存サービスに任せたほうがよい部分
POSレジ本体や、大手問屋・チェーン本部が用意している専用の発注端末・発注システムはそのまま使い続けるのが安全です。これらは取引先側の受発注の仕組みと直結しており、無理に置き換えると仕入先側で受け取れなくなる場合があります。
オープンソースや買い切りのシステムで持てる部分
自店の在庫台帳、発注点の管理、棚卸の記録、複数店舗がある場合の店舗間の在庫移動といった部分は、POSや仕入先システムの外側に独立して持つことができます。POSの販売データを取り込んで在庫を減らす仕組みにしておけば、台帳を二重に手入力する手間を減らせます。
紙・Excelのままでよい部分
季節ごとの仕入計画のたたき台や、特売・催事の企画メモのように、数量を厳密に管理するわけではなく発想を整理する段階のものは、これまでどおり紙やExcelで扱って構いません。
在庫・発注に使えるオープンソース
カタログ2,922件から、在庫・発注に当てはまるものを実測値(規模・日本語対応・デモの有無)で並べています。ライセンスの範囲で無料で使えます。
| 名前 | できること | ライセンス | 日本語 | デモ・購入 |
|---|---|---|---|---|
| InvenTree | 部品、在庫、BOM、発注、製造を管理できるオープンソース在庫管理システムです。 | MIT | 多言語対応。導入バージョンの日本語翻訳範囲を要確認。 | — |
| GreaterWMS | Ford Asia Pacificの物流プロセスを基盤とした在庫・倉庫管理システムです。 | Apache-2.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| cmms | 施設の設備保守や資産管理を網羅するセルフホスト型のCMMSアプリケーションです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| stock-logistics-warehouse | Odoo向けの倉庫管理システム用アドオンです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルあり | — |
| stock-logistics-workflow | Odooをベースとした在庫、ワークフロー、組織管理の統合システムです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルあり | — |
| flectra | CRMやERP、在庫管理などの機能を備えたオープンソースの業務システムです。 | LGPL-3.0 | 日本語ファイルあり | — |
導入の進め方
- まず一部の品目、または一店舗だけで試験的に運用し、使い勝手を確かめます。
- 導入前に現物の棚卸を行い、Excel台帳の数字を実際の在庫数に合わせたうえで切り替えます。
- 食品なら年末年始やお盆前、アパレルならシーズン切替やセール直前の繁忙期を避けて導入時期を決めます。
- 発注担当者とレジ担当者それぞれの入力ルール(いつ・誰が入荷・出荷を記録するか)を先に決めておきます。
- 仕入先ごとの発注書の形式を確認し、システムから出す発注データがそのまま使える形式になっているか確かめます。
小売店・専門店の在庫・発注、何から手を付けるか一緒に決めます
初日のヒアリングと提案は無料です。いまのやり方(紙・Excel・使用中のサービス)を見せていただければ、残すもの・置き換えるものを仕分けしてお返しします。
無料で相談する OSSカスタマイズ(110,000円〜) 動くデモを先に見るよくあるご質問
POSレジは今のまま使い続けられますか。
使い続けられます。POSは販売データを記録する役割、在庫・発注のシステムはその販売データを受け取って在庫数を管理する役割と分けて考えれば、レジを入れ替える必要はありません。
店舗が1つしかなくても導入する価値はありますか。
あります。複数店舗間の在庫移動がなくても、発注点の管理や賞味期限・サイズ別の在庫把握はExcel台帳の限界が出やすい部分なので、1店舗でも台帳のずれや欠品・過剰在庫の悩みは解消しやすくなります。
仕入先がFAX発注にしか対応していない場合はどうなりますか。
システム上では在庫データをもとに発注数量を決め、出力した発注書をFAXで送る形にすれば対応できます。仕入先側のやり方を変える必要はありません。
小売店・専門店の他の業務
他の業種で在庫・発注を見る: 介護事業所 飲食店 宿泊・ホテル・旅館 建設・工務店 クリニック・医療 不動産会社 物流・倉庫 製造業・町工場
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