この業種の事務で時間を取られている所
予約と診療の合間を縫って、電話やLINEへの対応が一日中続きます。症状の相談、休診日や料金の問い合わせ、ワクチン・フィラリア予防のリマインド連絡などが重なり、受付や看護師の手が取られがちです。さらに急患の受け入れで予約の順番が崩れるたびに、飼い主への説明や予定の調整が発生し、診療の合間にそのやり取りをこなす時間が積み重なっていきます。
業界の専用ソフトが担う所と、その外側に残る事務
動物病院向けの専用システムは、カルテと予約、会計、薬剤の在庫までを一体で扱えるものが多く、診療の記録そのものはここに集まります。ただ、診療後に飼い主へ経過を伝える連絡や、ペット保険の窓口精算に伴う保険会社とのやり取り、入院中の動物を当直や次のシフトへ引き継ぐメモ、新人の動物看護師に教える手技の手順は、専用システムの外に残りがちです。これらは電話・紙・口頭に分かれたまま、気づくと特定の人にしか分からない状態になっていきます。
制度・決まりで気をつける所
動物病院には、獣医師法に基づいて診療簿(カルテ)を記載し、一定期間保存する義務があります。また、狂犬病の予防注射を行った場合は、注射済票の交付や自治体への報告といった事務が発生します。鎮静剤や麻薬に分類される薬剤を使う病院では、麻薬管理者として使用量や残量を記録・保管する義務もあり、カルテの記載とは別に、こうした記録を正確に残しておく必要があります。
どの業務から手を付けるとよいか
まず手を付けやすいのは、飼い主への連絡です。経過報告やワクチン・フィラリア予防のリマインドをテンプレート化し、LINEなどで送れるようにするだけで、電話や手紙にかかっていた時間がかなり減ります。次に、よくある問い合わせを整理して受付の誰が出ても同じ案内ができるようにし、入院動物の経過を当直への引き継ぎメモとしてその場で記録に残す仕組みを整えると、専用システムの外側で起きていた抜け漏れが減っていきます。
動物病院の業務から選ぶ
よくあるご質問
エキゾチック動物を診る場合、犬猫と事務の進め方は変わりますか?
カルテや予約の仕組み自体は犬猫と共通に使えますが、種類ごとに診療の間隔や注意点が異なるため、個体ごとの特記事項をカルテや引き継ぎメモにきちんと残しておくことが欠かせません。エキゾチック動物の診療経験が浅いスタッフにも伝わるよう、手順や注意点を文書として整えておくと安心です。
ペット保険の窓口精算を始めると、事務はどう変わりますか?
会計の場でその場精算ができる分、飼い主への説明の手間は減りますが、保険会社への請求書類の提出や、後日の確認・問い合わせへの対応という事務が新たに発生します。どの保険会社にどんな形式で請求しているかを誰でも分かるように整理しておくと、担当者が不在の時にも滞りません。
診療簿(カルテ)の保存は、電子化しても問題ありませんか?
電子カルテとして記録・保存すること自体は広く行われており、専用システムの多くがその前提で作られています。保存期間や記載すべき内容については獣医師法の定めに沿う必要があるため、導入時にシステムがその要件を満たしているかを確認しておくと安心です。
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