動物病院の引き継ぎ・属人化対策で押さえること
エキゾチック動物に対応できる人が一人しかいない
犬猫は複数の獣医師で診られても、鳥類や爬虫類、ウサギなどの診療は院内で一人か二人しか経験がないという動物病院をよく伺います。その人が不在の日に該当する患者が来院すると対応できず、紹介先を探すところから始まってしまいます。誰がどの動物種を診られるかを事前に一覧化しておかないと、急な休みのたびに院内で確認作業が発生します。
麻酔や手術の手順が担当医の判断に偏る
麻酔の投与量や術前術後の管理は、ガイドラインだけでなく担当した獣医師の経験による微調整が入ることが多く、口頭での指示や本人のメモに依存しがちです。異動や退職の際にこの調整の背景まで文書に残っていないと、後任が同じ精度で再現できず、患者ごとに一から確認し直す手間が生じます。
飼い主との関係性と連絡の取り方が担当者に紐づく
多頭飼育や持病のある動物の飼い主とは、検査結果の伝え方や連絡を取りやすい時間帯まで含めて関係ができていることが多く、担当の看護師や受付が替わると最初からやり直しになります。飼い主側は「前の人には説明しなくても分かってもらえた」と感じやすく、引き継ぎの質がそのまま飼い主の不満につながります。
非常勤獣医師・パート看護師の入れ替わりへの対応
動物病院は非常勤の獣医師や曜日限定のパート看護師で診療体制を組んでいることが多く、短い勤務日数の中で引き継ぎの時間を確保しにくいという事情があります。出勤日がずれる相手への引き継ぎは口頭や付箋に頼りがちで、情報が途中で欠けたまま次の担当者に渡ってしまうことが起こります。
引き継ぎ・属人化対策のシステムに要る機能
- 獣医師・愛玩動物看護師・受付それぞれの担当業務と対応可能な動物種の一覧
- エキゾチック動物など対応できる人が限られる診療分野の記録と代替候補の管理
- 個別の患者の既往歴・投薬方針・手術時の注意点を担当医以外も参照できる形で残す仕組み
- 飼い主ごとの連絡履歴・伝え方の注意点・多頭飼育の状況の記録
- 退職・異動・休職が決まったスタッフの引き継ぎ項目チェックリストと期限管理
- 非常勤・パート勤務者向けに、出勤日が合わなくても確認できる申し送りの蓄積
- 麻酔・手術プロトコルなど手順書の更新履歴の管理
- 定例ミーティングの内容を記録し、後から参加していないスタッフも確認できる形で残す
どこを何で持つか
業界の専用ソフト・既存サービスに任せたほうがよい部分
カルテそのものや検査結果の管理、予約の管理は、動物病院向けの専用システムで扱うのが安全です。診療記録は法令上の保存義務や検査機器との連携が絡むため、専用ソフトの機能に乗せておき、引き継ぎ対策の仕組みとは分けて考えるのが無難です。
オープンソースや買い切りのシステムで持てる部分
誰がどの動物種・処置に対応できるかの一覧、退職・異動時の引き継ぎ項目と期限、ミーティングの議事録は、カルテ専用システムの外で持っておくと見通しがよくなります。院内の職務分担や申し送りをまとめて管理するためのシステムとして、安価に導入できます。
紙・Excelのままでよい部分
当日の当番表や、診察の合間に取るちょっとした申し送りメモは、紙やExcelのままで十分です。その場で済む連絡と、後任のために残すべき情報とを分けて考え、後者だけをシステム側に移していくのが現実的です。
すぐ導入できるオンプレミス製品(Kurage App Store)
当社が販売している引き継ぎ・属人化対策向けのオンプレミスの商品です。月額はかかりません。デモを触ってから判断できます。
引き継ぎ・属人化対策に使えるオープンソース
カタログ2,922件から、引き継ぎ・属人化対策に当てはまるものを実測値(規模・日本語対応・デモの有無)で並べています。ライセンスの範囲で無料で使えます。
| 名前 | できること | ライセンス | 日本語 | デモ・購入 |
|---|---|---|---|---|
| Kurage HR Post | 人ではなく職に記録を紐づけて、業務の属人化を止める職務・目標・引継ぎ管理システムです。 | MIT | 日本語で開発・提供。 | 触れる / オンプレミス版 |
| AFFiNE | 計画、整理、創造を統合した次世代のナレッジベースです。 | MIT(一部は別ライセンス) | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| Outline | 成長するチーム向けの高速で美しいナレッジベースです。 | Business Source License | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| Raneto | Markdown形式でドキュメントを管理できるセルフホスト型のナレッジベースです。 | MIT | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| NoteDiscovery | セルフホスト型のナレッジベース構築ツールです。 | MIT | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| laudspeaker | 顧客エンゲージメントと製品オンボーディングのためのオープンソースプラットフォームです。 | AGPL-3.0(一部は別ライセンス) | 日本語ファイルなし | — |
導入の進め方
- 予防接種やフィラリア予防で来院が増える時期の前に、獣医師・看護師ごとの担当業務と対応できる動物種を書き出す
- エキゾチック動物の診療など、代わりができる人が少ない業務から優先的に引き継ぎ項目を整理する
- 退職や異動が決まったスタッフから、患者ごとの注意点や飼い主対応の引き継ぎ内容を記録してもらう
- 非常勤・パート勤務者にも出勤日に合わせて確認できる形で申し送りを共有する
- 定例ミーティングの記録を残し、数か月後に引き継ぎ内容が実際に機能しているか確認する
動物病院の引き継ぎ・属人化対策、何から手を付けるか一緒に決めます
初日のヒアリングと提案は無料です。いまのやり方(紙・Excel・使用中のサービス)を見せていただければ、残すもの・置き換えるものを仕分けしてお返しします。
無料で相談する OSSカスタマイズ(110,000円〜) 動くデモを先に見るよくあるご質問
院長しか分かっていない治療方針をどう残せばよいですか。
まずは対応が難しい患者や特殊な投薬方針がある患者から、判断の背景まで含めて書き残すことから始めるとよいです。全ての患者を一度に文書化するのではなく、担当医以外では対応が難しいケースを優先するのが現実的です。
エキゾチック動物に対応できる人がいなくなったらどうすればよいですか。
院内で対応できる人を増やすには時間がかかるため、まずは対応可能な動物種と担当者を一覧にして、不在時の紹介先も含めて事前に決めておくことが対策になります。引き継ぎの記録があれば、新しく担当する人の立ち上がりも早まります。
飼い主対応を引き継ぐときに嫌がられないようにするにはどうすればよいですか。
連絡の取り方や過去のやり取りの経緯を事前に把握した上で引き継ぐと、飼い主側の負担が減ります。何も知らない状態で担当が替わると説明のやり直しになりやすいため、記録を残しておくことが飼い主対応の質を保つことにつながります。
動物病院の他の業務
他の業種で引き継ぎ・属人化対策を見る: 介護事業所 保育園・幼稚園 美容室・サロン 飲食店 宿泊・ホテル・旅館 建設・工務店 クリニック・医療 不動産会社
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