清掃業の電子契約で押さえること
現場ごとの仕様書が契約書の一部になる
清掃業の契約書には、清掃範囲・作業頻度・使用薬剤・立ち入り可能時間などを記した現場仕様書が必ず添付されます。現場の状況が変わるたびに仕様書を直し、覚書として結び直す必要があり、本体の契約書と仕様書・覚書をセットで管理し、どの版が最新かを常に分かるようにしておくことが欠かせません。
発注者が重層になり、契約の相手が一つではない
ビルオーナーと直接契約する場合もあれば、管理会社やビルメンテナンスの元請けを通す場合、さらに協力会社に一部の現場を再委託する場合もあります。相手ごとに契約の形式や押印の担当者が異なるため、誰から誰に契約書が回っているかが紙のままだと見えにくくなります。
年度の節目に契約更新が集中する
多くの契約は年度単位で結ばれ、3月末の契約満了に合わせて4月から新しい契約が始まります。この時期は更新する現場の数が多く、紙の契約書を一件ずつ郵送して押印を待っていると、年度初めの着手に間に合わないことがあります。
秘密保持や鍵の受け渡しに関する誓約も必要になる
清掃スタッフはオフィスやテナントの内部に立ち入るため、秘密保持に関する誓約書や、鍵・入退館証の受け渡しに関する確認書を契約と別に取り交わすことがあります。これらも本体の契約と同じタイミングで同じ相手と結ぶため、まとめて電子化できると取りこぼしが減ります。
電子契約のシステムに要る機能
- 契約書に現場仕様書や図面などの添付ファイルを紐づけて一式で送付できる
- 本体契約と覚書・変更契約をひも付けて、どの仕様書が有効かを追える
- ビルオーナー・管理会社・協力会社など相手ごとに署名順序を設定できる
- 契約満了日が近づいたら更新のタイミングを知らせてくれる
- 秘密保持契約や誓約書など複数の文書を同じ案件でまとめて送付できる
- 署名済みの契約書をPDFで保存し、現場名や発注者名で検索できる
- 外回りの担当者がスマートフォンから内容確認・署名できる
- 契約ごとに使用する印影や署名者を切り替えられる
どこを何で持つか
業界の専用ソフト・既存サービスに任せたほうがよい部分
大手の管理会社やビルメンテナンスの元請けから、相手指定の契約システムやフォーマットを使うよう求められる場合は、それに従うのが確実です。先方の基幹システムと連動している契約は、自社だけ別のツールに置き換えることが難しく、相手の仕組みに乗せたほうが早く済みます。
オープンソースや買い切りのシステムで持てる部分
自社が発行する契約書や覚書、秘密保持契約の締結・送付・保管は、自社で持つ仕組みに乗せやすい部分です。現場仕様書を添付した状態で署名依頼を送り、署名済みの一式を現場名で検索できるようにしておけば、年度更新の時期でも一件ずつ郵送する手間がなくなります。
紙・Excelのままでよい部分
現場に掲示する清掃チェックリストや、当日の作業予定表のような現場内で使い切る書類は、紙のままで十分です。社外の相手と押印をやり取りする必要がないものは、電子契約の対象に含めなくても支障はありません。
電子契約に使えるオープンソース
カタログ2,922件から、電子契約に当てはまるものを実測値(規模・日本語対応・デモの有無)で並べています。ライセンスの範囲で無料で使えます。
| 名前 | できること | ライセンス | 日本語 | デモ・購入 |
|---|---|---|---|---|
| DocuSeal | PDFフォームの作成、入力依頼、電子署名をセルフホストできるオープンソース電子署名システムです。 | AGPL-3.0 | 署名フォームは日本語化可能。管理画面は導入時の確認が必要。 | — |
| Documenso | 電子署名による文書へのサインを管理できるオープンソースのアプリケーションです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルが一部のみ | — |
| OpenSign | DocuSignの代替となるオープンソースの電子署名プラットフォームです。 | AGPL-3.0 | 日本語ファイルなし | — |
| system-designer | システム構築のためのローコード開発プラットフォームです。 | Apache-2.0 | 日本語ファイルなし | — |
| GpgFrontend | GnuPGとRust製のバックエンドを切り替え可能な、モダンなOpenPGPツールです。 | GPL-3.0 | 日本語ファイルなし | — |
| jsignpdf | クロスプラットフォームで動作するPDF電子署名ツールです。 | LGPL-2.1 | 日本語ファイルなし | — |
導入の進め方
- 今結んでいる契約書と、セットになっている仕様書・覚書・誓約書を現場ごとに洗い出す
- 発注者(ビルオーナー・管理会社・元請けなど)ごとに、電子契約への切り替えが可能かを確認する
- 年度更新が集中する時期を避け、新規受託の現場や協力会社との契約から電子契約を試す
- 署名順序や添付の付け方を決め、慣れてきたら更新時期が重なる現場にも広げていく
- 契約満了日が近づいた現場を定期的に見返し、更新や仕様書の差し替え漏れがないか確認する
清掃業の電子契約、何から手を付けるか一緒に決めます
初日のヒアリングと提案は無料です。いまのやり方(紙・Excel・使用中のサービス)を見せていただければ、残すもの・置き換えるものを仕分けしてお返しします。
無料で相談する OSSカスタマイズ(110,000円〜) 動くデモを先に見るよくあるご質問
発注者が紙の契約書しか受け付けてくれない場合はどうすればいいですか
その現場だけ従来どおり紙で契約し、自社が発行する覚書や協力会社との契約など、相手の了承が取りやすいものから電子契約に切り替えるという進め方で構いません。全ての契約を一度に揃える必要はありません。
現場仕様書はどこまで契約書に含めればいいですか
清掃範囲・頻度・使用薬剤・立ち入り時間など、作業内容を左右する項目は契約書の添付として残しておくと、後日の行き違いを防げます。日々の作業手順のような細かい内容は、別の書類として分けておくほうが扱いやすくなります。
電子契約にすると印鑑は一切使わなくなるのですか
相手の意向によっては押印入りの契約書を求められることもあるため、電子契約と紙の契約を現場や相手ごとに使い分ける形になるのが実情です。両方に対応できるようにしておくと、相手を問わず進めやすくなります。
清掃業の他の業務
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