国土交通省が、国土交通データプラットフォームのMCPサーバーを公開しています(GitHub の MLIT-DATA-PLATFORM/mlit-dpf-mcp、MITライセンス)。MCPは、AIエージェントが外の道具やデータを呼び出すための共通の口です。
当社の Kurage 防災AIチャット には、洪水・内水・土砂・津波のハザードマップと、警報・避難情報を返すMCPがあります。そこで、この2つを同じAIエージェントにつなぐと何が答えられるのかを、実際に動かして確かめました。
動画は、AIエージェントを実際に動かしている画面の録画です(動画のページ)。
やったこと
- 国土交通データプラットフォームでアカウントを作り、APIキーを取りました。APIの利用には、規約に同意したうえでのアカウント作成とキーの発行が要ります
- 国交省のMCPと、洪水・内水・土砂・津波ハザードマップのMCPを、同じAIエージェント(Claude)につなぎました
- 名古屋市中川区の住所で、次の質問を1回だけしました
大雨や台風のとき、この場所はどれくらい危ないですか?逃げるならどこへ?あわせて、この場所の周り(半径1km程度)にある施設・建物(PLATEAUなど)・交通のデータを、国土交通データプラットフォームから探して、何が分かるかまとめてください。
AIがどう動いたか
AIは、どの道具を何回使うかを自分で決めました。動画の回では、ハザードマップのMCPを2回、国交省のMCPを15回呼び、答えまで58秒でした。
- 洪水・内水・土砂・津波ハザードマップのMCP:洪水・内水・高潮・津波の浸水の想定(高潮は2〜3m)と土砂災害警戒区域、標高(約0.8m)、いまの警報・避難情報・雨量・キキクル・台風との距離、近い避難先
- 国交省のMCP:その地点から半径1kmの駅・避難施設・学校・病院・橋・鉄道と、名古屋市のPLATEAU(3D都市モデル)
最後に、「いまは避難の必要はないが、高潮と洪水で1階がつかる想定の土地。台風のときは早めに高い所へ」という1つの答えにまとめました。
うまくいかなかったこと
- 最初は、AIが地点を推測していました。 国交省のMCPで周りを探すとき、AIは住所から「高畑駅のあたり」と見当をつけて座標を入れていました。ハザードマップのMCPが住所から求めた緯度経度も返すようにすると、その点をそのまま使うようになりました
- PLATEAUは「周り1km」では見つかりません。 3D都市モデルは市全体で1件のデータとして登録されているためです。AIは名古屋市で絞り直して見つけていました
- バス停は、試した回では0件でした。 時刻表のデータは別のカタログにあり、今回は探していません
- 1回あたり約2分・約1.7ドルかかります。 質問のたびにAIが20回以上道具を呼ぶので、誰でも使える無料の画面にそのまま載せる形には向きません。製品に組み込むなら、「周り1kmの避難施設・病院・駅」のような決まった検索を当社の側で行い、AIには言い換えだけをさせる形がよいと考えています
動画の作り方
MCPを呼ぶAIエージェントには画面がありません。そこで、「実行」を押すと本当にAIを動かし、呼び出したMCPを1つずつ画面に出す確認用の画面を作りました。当社の動画生成の仕組み(Kurage Argo Video)で、その画面を本物のクリックで操作して録画しています。作り物の再生ではなく、ナレーションも、その回に実際に出た呼び出しと件数から書いています。
Kurage 防災AIチャット
住所か現在地を入れて「逃げた方がいい?」「川が氾濫しそう?」と聞くと、気象庁のキキクル・警報・台風の進路・アメダス・市区町村の避難情報とハザードマップを1画面に集めて答えます。逃げるかどうかは規則で決め、AIは言い換えるだけにしています。
- デモ:Kurage 防災AIチャット
- 自治体・会社の名前で置く一式(洪水・土砂・津波・避難所の判定とAIエージェント向けのMCPを同梱):Kurage 防災AIチャット+防災判定セット
国交省のMCPとハザードマップのMCPを組み合わせると、1つの質問から、いまの危なさと周りの施設や交通まで、その場で答えが作れます。自社のシステムやAIに防災の答えを組み込みたい場合は、ご相談ください。
出典
- MLIT-DATA-PLATFORM/mlit-dpf-mcp(GitHub)
- 国土交通データプラットフォーム
- 気象庁・国土数値情報・国土地理院・名古屋市(Kurage 防災AIチャット)
このサービスは、国土交通データプラットフォームのAPI機能を使用していますが、最新のデータを保証するものではありません。
