自社が何を使っているか
現場にある容器、購入品、外注先から持ち込まれるもの。これを物質の単位で把握していない事業場が少なくありません。台帳が無ければ、対象が増えたときに照合できません。
2026年4月1日 対象拡大ずみ
労働安全衛生法57条の3は、対象となる化学物質について危険性・有害性の調査(リスクアセスメント)を義務づけています。対象物質は2024年4月以前の674物質から、2026年4月1日に約2,900物質へ拡大しました。2027年分の追加もすでに決まっています。
このページは、増え続ける対象にどう追随するかを整理したものです。リスクアセスメントそのものは厚生労働省の無料ツールでできます。そのリンクも下に置いてあります。
2026年4月1日に対象物質が約4倍になりました。
2027年分の追加も決定済み。一度やって終わりではありません。
厚生労働省が支援ツールを無料で提供しています。
増えた物質を自社が使っているか、毎回どう確かめるか。
WHAT CHANGED
労働安全衛生法57条の3は「厚生労働省令で定めるところにより、第五十七条第一項の政令で定める物及び通知対象物による危険性又は有害性等を調査しなければならない」と定めています。義務の中身は変わっていません。変わったのは、対象に入る物質の数です。
| 時点 | リスクアセスメント対象物 | 状況 |
|---|---|---|
| 2024年4月以前 | 674 物質 | 限られた物質だけが対象でした |
| 2026年4月1日 | 約 2,900 物質 | 約4倍。多くの事業場で「対象外だったものが対象になった」状態です |
| 2027年4月1日 | さらに追加 | 追加される物質はすでに決定・公表されています |
ここが他の義務と違うところです。カスハラやストレスチェックは「ある日から義務になる」一度きりの話ですが、化学物質は対象が毎年増えます。去年やったリスクアセスメントは、今年もそのまま通用するとは限りません。SDSの交付義務も、危険性・有害性が確認された物質へ順次広がっています。
THE HARD PART
1つの物質を評価すること自体は、無料ツールでできます。難しいのは次の3つです。
現場にある容器、購入品、外注先から持ち込まれるもの。これを物質の単位で把握していない事業場が少なくありません。台帳が無ければ、対象が増えたときに照合できません。
SDSは改訂されます。5年以内ごとの見直しが求められ、変更があれば通知が必要です。紙のファイルに綴じていると、どれが最新か分からなくなります。
リスクアセスメントを実施した日、評価の方法、結果、講じた措置。労働基準監督署の調査で問われるのはここです。Excelが個人のPCにあると、担当者が変わった時点で辿れなくなります。
2026年4月からは個人ばく露測定に関する規定も加わり、化学物質管理者の選任と合わせて、記録として残すものが増えています。評価を1回やることより、記録を続けることのほうが負担になります。
対象物質が毎年追加される以上、「その年の対象一覧」と「自社の使用物質」を突き合わせる作業が毎年発生します。ここを人の目でやると、物質数が増えるほど抜けます。
WHAT IS FREE
厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」が、リスクアセスメントの支援ツールを無料で提供しています。コントロール・バンディングなど、専門家がいなくても評価できる仕組みです。当社はこれと同じものを売りません。
1つの物質・1つの作業についての危険性・有害性の評価と、対策の目安。まずはここから始めて構いません。
物質の数が増えたとき、拠点が複数あるとき、そして「去年の評価はどれだったか」を出すとき。評価ツールは台帳ではありません。
FAQ
労働安全衛生総合研究所のサイト(ケミサポ)で一覧を確認でき、Excelでダウンロードもできます。2027年4月に追加される物質もすでに公表されています。
業種は問いません。対象となる化学物質を製造し、または取り扱う事業場が対象です。清掃、印刷、飲食、美容、研究、建設など、洗浄剤や溶剤を使う場面があれば関係します。
国のGHS分類で危険性・有害性が確認された物質が、順次リスクアセスメント対象物に追加されています。方向としては「限られた物質だけを規制する」から「危険性・有害性が確認されたものはすべて対象にし、事業者が自律的に管理する」への転換です。
毎年一律にやり直す義務があるわけではありません。ただし、対象物質が追加されたとき、新しい物質を使い始めたとき、作業の方法を変えたとき、災害が発生したときなどには実施が求められます。対象が毎年増える以上、実質的には毎年の確認作業が発生します。
禁止されていません。困るのは、物質数が増えたとき、拠点が増えたとき、担当者が変わったときです。労働基準監督署の調査で「この物質をいつ評価したか」を問われて出せるかどうかが分かれ目になります。
取り扱う化学物質の一覧は、製造工程そのものを示す情報になることがあります。社外に出したくないという判断をされる会社があります。オンプレミスなら、台帳は自社のサーバーから出ません。
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同じく記録が要る義務です。5つの措置のうち、文書で足りるものと足りないものを分けて整理しています。
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