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YouTubeの収益化停止と家族系YouTuber|西村ゆかさんの「有名配信者の収益化も止めれば」への違和感

YouTubeの収益化停止と家族系YouTuber|西村ゆかさんの「有名配信者の収益化も止めれば」への違和感

2026年11月02日約10分で読めますYouTube 収益化停止

家族系YouTuberの収益化停止が相次ぎ、西村ゆかさんは「有名配信者の子どもを出す動画も収益化を止めれば」と投稿しました。親が子どもの人生に影響するのは、スポーツでも子役でも避けられません。害のある動画はすでにYouTubeのルールで削除されています。害の無い動画の収益まで、見た人の価値観で止めさせるのはおかしいのではないか。夫のひろゆき氏の「児童労働」という言い方と、この夫婦が立っている場所への違和感も含め、止めるより子どもの取り分を残す決まりを足す方がいい、という考えをまとめました。

家族系YouTuberの収益化停止と子どもの保護についてどう考えるべき?

一律に収益化を止めるのではなく、ルールを整備して子どもを守るべきです。具体的には、収益の一部を子ども名義で残す仕組みや撮影時間の制限など、新しい決まりを足すことが重要だと考えられます。

名古屋でAIシステムの開発をしている小嶋です。今日は仕事の話ではなく、Xで見かけた投稿に感じた違和感を書きます。

子どもが出演する「家族系」のYouTubeチャンネルで、収益化の停止が相次いでいます。報道によると、登録者62万人のチャンネルも、2026年7月に「未成年の意に反して注目を浴びることを促すコンテンツ」として収益化を止められました。

このニュースに、西村ゆかさんが次の趣旨の投稿をしていました。

「親と子は別の人格」というところは、そのとおりだと思います。違和感があったのは、「だから収益化を止めればいい」という結論の方です。

親が子どもの人生に影響するのは、避けられない

子どもをスポーツ選手にしようと、小さいころから練習させる。芸能事務所に入れて、子役にする。科学者になってほしくて、勉強に力を入れさせる。どれも、子どもが自分で選べない年齢のうちに、親が選んでいます。

親が子どもの人生に影響を与えるのは、どんな道を選んでも避けられません。その選択がYouTubeだったとして、小さいころからスポーツで鍛えるのと、YouTubeに出演させるのとで、何が違うのでしょうか。

お金の面も同じです。子役も、子どものモデルも、家族の収入になっています。「お金のためにやっているから駄目」とYouTubeにだけ言うのは、無理があります。経済的な理由で子どもを幸せにするために、YouTubeで収益を得る仕組みがあってもいいはずです。

よくある反論と、それでも同じだと考える理由

「スポーツとYouTubeは違う」という反論も考えてみました。

「動画はずっと残る」

動画は残り、検索できて、子どもが大人になってもついて回る。これはそのとおりです。

ただ、スポーツにも、一生残るものはたくさんあります。成長期の使いすぎによる野球肘や疲労骨折は、大人になっても治らないことがあります。頭を打つ競技の脳しんとう、体重を絞る競技での摂食障害、体罰や重圧による心の傷、燃え尽き。動画が残ることより重いものも多いです。

「間に入る第三者がいない」

テレビの子役なら、事務所や制作会社が間にいます。家で撮る動画では、撮る人も守る人も親です。

ただ、これもスポーツで普通にあることです。父親がコーチを務める卓球やゴルフは珍しくありません。

「YouTubeにはルールが無い」

これも違います。YouTubeには子どもの安全に関するルールがあり、実際に動いています。

スポーツにも、危険を減らすルールがあります。高校野球は2020年に「1週間500球」の投球数制限を試行で始め、2025年に正式な規則にしました。体罰は、学校教育法で禁じられています。

社会は、スポーツが一生残るケガや心の傷を生むことを知っています。それでも、子どもにスポーツをさせることや、それで奨学金や収入を得ることを止めてはいません。危険を減らすルールを足してきました。

害のある動画は、すでに消されている

ここが、いちばん言いたいことです。

ひどい動画、子どもに害のある動画は、すでにYouTubeのルールで削除され、繰り返せばチャンネルごとバンされます。いま収益を止められているのは、削除するほどではない動画です。言い換えれば、ルールの上では「害がある」とまでは言えないが、一部の人が嫌う動画です。

そこの収益だけを止めるのは、子どもの安全の問題ではありません。価値観の問題です。

YouTubeは民間の会社で、どの動画に広告を付けるかは、YouTubeが自分で決めてよいことです。違和感があるのは、その外から「有名な配信者の子どもを出す動画も止めるべきだ」と求めることです。子どもに害があるかどうかではなく、見た人の感じ方を理由に、民間のサービスに他人の収益を止めさせようとしている。そう読めてしまいます。

ひろゆき氏の「児童労働」と、夫婦の立っている場所

同じニュースには、西村さんの夫のひろゆき氏も投稿しています。趣旨は次のとおりです。

まず、「児童労働」という言い方は当たりません。報道の中で弁護士が指摘しているとおり、親が家で撮る動画には指揮命令が無く、労働基準法の「労働」にはあたりません。児童労働と呼ぶなら、親が仕事を取ってきて子どもが働くテレビの子役も同じはずです。「子どもの稼いだ金で親が鰻を食う」も、子役やスポーツで稼ぐ子どもの家族すべてに当てはまってしまいます。

そのうえで、もう一つ違和感があります。この夫婦が立っている場所です。

2ちゃんねるで有名になり、有名な人と結婚し、その知名度を生かして本を売る。つながっています。西村さんが2ちゃんねるを運営したわけではありません。それでも、いまの仕事は、本人の意に反して晒された人たちの上に築かれた知名度に乗っています。

その夫婦が、「子どもが本人の意に反して晒され、親がそれで稼いでいる」と他人の稼ぎ方を責めています。プラットフォームが止めるのは当然だ、有名な配信者のものも止めるべきだ、とも言っています。責めている中身と、自分たちの立っている場所が、同じ形をしています。管理人だったころは削除の求めにもなかなか応じなかった人が、今度は「プラットフォームが止めるのは当然」と言うのも、筋が通りません。

害の有無ではなく、自分たちの価値観で他人の稼ぎ方を裁くのであれば、自分たちの稼ぎ方も、誰かの価値観で裁かれることになります。

止めるより、決まりを足す

では、何もしなくていいのか。そうは思いません。足りないのは、YouTubeのルールにも日本の法律にも無い部分です。

これなら、「子どもを出して収益を得る」ことを認めたまま、子どもを守れます。一律に収益を止めると、子どもの手元には何も残りません。お金が子どもにも残る分、決まりを足す方が子どもを守る力は強いと考えています。

国会では、テレビや舞台の子役の夜の出演時間や、長い拘束が取り上げられてきました。家で撮る動画に出る子どもを正面から扱った質疑は、当社が国会の会議録を集めているデータベースで探した範囲では、まだ見当たりません。

よくある質問

家族系YouTuberの収益化停止は、なぜ起きているのですか?

YouTubeの収益化の基準で、「未成年の意に反して注目を浴びることを促すコンテンツ」と判断されたものが止められています。子どもに害がある動画は、収益化の停止ではなく、削除やチャンネル停止の対象です。

子どもをYouTubeに出すのは、スポーツや子役と何が違いますか?

親が子どもの人生に影響を与える点では、違いはないと考えています。スポーツにも、一生残るケガや心の傷があります。違うのは、スポーツや子役には危険を減らす決まり(投球数の制限、労働基準法の時間制限など)がある一方、家で撮る動画には、子どもの取り分や撮影時間の決まりが無いことです。

収益化を止めずに、子どもを守る方法はありますか?

子どもの取り分を子ども名義で残す、撮影時間に上限を設ける、大人になったら本人が動画を消せるようにする、といった決まりを足す方法があります。フランスは2020年に、子どもが稼いだ収益の一部を成人まで公的機関に預ける法律を作っています。

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