Whisper文字起こしを自社サーバーで AIに相談する
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Whisper文字起こしを、自社サーバーで

ボイスレコーダーやスマホの会議録音を、無料で・音声を外部に出さずに文字にできます。OpenAIのWhisperを自社サーバーで動かす方法と、日本語の精度・速度の実測値、議事録までの自動化を、実際に構築した立場から書きます。

結論:無料でできます。鍵はwhisper.cpp

OpenAIの音声認識モデルWhisperはMITライセンスで公開されており、自分のサーバーで動かす限り無料です。C++実装のwhisper.cpp(GitHubスター5.3万)を使えば、GPUのない普通のサーバーのCPUだけで動きます。クラウドの文字起こしサービスと違って月額はゼロ、そして音声データがサーバーの外に一切出ません。録音を外部クラウドに上げられない士業・医療・自治体・機密案件でも使える方法です。

実測:日本語の精度と速度

当社が8コアCPUのLinuxサーバー(GPUなし・large-v3-turboモデル)で日本語の会議録音を処理した実測値です。

録音の長さ24秒(会議の冒頭部分)
処理時間約11秒(録音時間の半分弱。1時間の会議なら30分弱が目安)
認識精度決定事項・金額(30万円)・日付(10月15日)・人名(佐藤さん)まで正しく認識。「次回」を「2回」と書く同音異義語の誤りが1か所

精度はモデルサイズで変わります。small(軽量)は速いが日本語の誤りが増え、large-v3-turboが速度と精度のバランス点です。

やり方:コマンド3つ

# 1. whisper.cppをビルド(約2分)
git clone https://github.com/ggml-org/whisper.cpp && cd whisper.cpp
cmake -B build && cmake --build build -j --target whisper-cli

# 2. 日本語に強いモデルをダウンロード(1.6GB)
curl -LO https://huggingface.co/ggerganov/whisper.cpp/resolve/main/ggml-large-v3-turbo.bin

# 3. 文字起こし(ボイスレコーダーのm4aはffmpegでwavに変換してから)
ffmpeg -i 録音.m4a -ar 16000 -ac 1 会議.wav
./build/bin/whisper-cli -m ggml-large-v3-turbo.bin -l ja 会議.wav

これだけで、タイムスタンプ付きの文字起こしがテキストで出てきます。ICレコーダーのwav・mp3、スマホのm4a、どれでも同じ流れです。

「文字起こし」で終わらせず、議事録にする

実務で欲しいのは文字の羅列ではなく議事録——概要・決定事項・ToDo(担当と期限)・次回——のはずです。当社はこの一連を製品化しました。

Kurage AI MOM(AI議事録作成システム) — 録音をブラウザからアップすると、自社サーバー内のwhisper.cppが文字起こしし、AIが議事録の下書きを作り、人が録音と全文を見比べて承認したものだけが確定議事録になります。AIは承認できない設計。音声は外部に出ません。1ファイルPHP+SQLite、買い切り・ソースコード改変自由(税込55,000円)。

クラウドの文字起こしサービスとの使い分け

Whisper自社サーバークラウド文字起こしSaaS
料金無料(サーバー代のみ)月額×人数(払い続ける)
音声の行き先サーバーの外に出ない事業者のクラウドに送信される
Web会議の自動参加不可(録音ファイルの事後処理)対応製品が多い
話者分離基本なし(人が付ける)対応製品が多い
向く場面対面会議・ICレコーダー録音・機密案件Web会議中心・リアルタイム必須

Web会議のリアルタイム文字起こしが主目的ならクラウドSaaSが向きます。対面会議の録音が中心で、音声を外に出したくないなら、自社サーバーのWhisperが向きます。

🪼 自社サーバーの文字起こし、試してみたい方へ 議事録システムのデモを触る 製品を見る(買い切り55,000円)

よくある質問

Q. Whisperの文字起こしは本当に無料ですか?

モデルもソフトも無料(MITライセンス)です。かかるのはサーバー代と電気代だけ。商用利用も自由です。

Q. どのくらいのサーバーが要りますか?

目安は4コア以上のCPUとメモリ4GB。月1,000円前後のVPSで足ります。GPUは不要です(あれば更に速くなります)。

Q. ボイスレコーダーのm4aはそのまま読めますか?

whisper.cppが直接読むのはwav/mp3/flac/oggです。m4aはffmpegで変換してから渡します(上のコマンド参照)。当社の議事録システムはこの変換を自動でやります。

Q. リアルタイムの文字起こしはできますか?

whisper.cppにはマイク入力のリアルタイム処理もありますが、実用の中心は録音ファイルの事後処理です。Web会議のリアルタイム字幕が主目的ならクラウドSaaSをどうぞ。

Q. 構築を頼めますか?

頼めます。議事録システム(買い切り55,000円)にはAIが読める設置手順書が付き、バイブOSSカスタマイズ(税込110,000円〜)ではサーバー構築から運用設計まで当社が行います。

最終更新: 2026年8月26日。筆者: 株式会社エクスブリッジ(名古屋のAIシステム開発会社)。whisper.cppベースの議事録システムを自社で構築・販売している立場から、実測値に基づいて書いています。